クレール日記

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ユニットケア  集団ケアから個別ケアへ

こんにちは。本日も事務部・越水が担当致します。

既存特養の黒潮園と建設中のクレール高森との大きな違い、それは黒潮園が多床室(相部屋)で従来型施設であるのに対し、クレール高森は個室でユニットケア施設であることです。

では、「ユニットケア」とはどういうものなのでしょうか?

2000年、介護保険制度のスタートにより特養は大きな変革を迎えました。措置から契約への転換です。

2000年以前は措置の時代、常時介護を必要とし居宅での生活が困難となった高齢者を行政が職権で入所させケアする、それが当時の特養でした。
居室は多床室が一般的、ケアも施設側の業務の都合で定めたタイムスケジュールにそって提供していました。入所者様を個でなく集団として捉えた画一的、流れ作業的ケアです。入所者様が施設の日課に合わせて生活されていたわけです。

2000年に介護保険制度がスタート、入所者様が施設を選択し、契約により介護サービスを受ける制度です。これが入所者様個々のニーズに合わせた個別ケアへの転機となりました。

ユニットケアとは入所者様お一人おひとりの個性や習慣、生活リズムなどに合わせた個別ケアを
実践する為の手法です。具体的には10人以下の「ユニット」と呼ばれるグループに分けてケアを行います。
少人数に対して固定のスタッフが対応することで個別のニーズを的確に把握し、お一人おひとりに対して適切なケアを提供します。
(既存施設の黒潮園はユニット型ではありませんが、各フロア毎に分けてケアを行なう「フロア制」を導入しています。これもユニットと同様の効果を狙っての取り組みです。)

言葉で書くのは簡単ですが、実践するのは容易ではありません。
当法人は創立36周年を迎える地域でもっとも歴史と伝統ある施設です。長年にわたって蓄積された介護に関するノウハウを有する反面、時代遅れとなった集団ケアの意識を引きずっているという一面がある事も否めません。
ユニットケアの実践にむけてはこれら負の遺産を払拭し、全職員間で個別ケアに関する理念を共有し、意識を統一する必要があります。

クレール高森開設に向けては建物の建設というハードの準備だけではなく、これらソフト面での体制作りも必要になるわけです。

一昨日お伝えしたとおり、岡理事長は現在「ユニットケア施設管理者研修」を受講中です。
また、先日は小林事務長が「ユニットリーダー研修」を受講しました。
研修で得たユニットケアの理念、ノウハウを職員に伝え、法人全体で共有することが新設のクレール高森のみならず既存の黒潮園のケアの質を向上させる事にもつながると思います。
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# by kuroshioen | 2013-07-24 13:45 | Comments(0)

クレール高森の立地環境

こんにちは。
普段は当法人の岡理事長が頑張ってアップしているこのブログ、「クレール日記」ですがただいま
ユニットケア施設管理者研修で7/24まで出張中・・・。ということで本日は事務部・越水が担当します。

毎日暑い日が続いていますが工事は順調に進んでいます。
写真は隣接する既存の特養・黒潮園の屋上から撮影した工事現場の様子です。
本日も重機がフル稼働、急ピッチで建設工事が進んでいます。
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本日注目して頂きたいのは工事では無くその背景、ご覧のとおり山です。紀州・紀伊国は木の国とも
呼ばれるほど山深い地域です。クレール高森の背後にも緑豊かな山々が延々と連なります。
一方後を振り返えると・・・

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眼下には雄大な太平洋(熊野灘)が広がります。お天気さえ良ければ水平線から昇る日の出が
毎朝拝めるわけです。このように自然環境に恵まれたクレール高森(黒潮園)ですが、だからといって決して人里離れた山奥の施設・・・というわけではありません。航空写真をご覧下さい。

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中央の赤く点滅している点がクレール高森(黒潮園)です。
北(写真の上)を流れるのが有名な熊野川で、その河口に新宮市街が広がっています。
南側にも市街地がありますがこちらは三輪崎・佐野地区と新宮港です。
これら2つの市街地を隔てるように山が海岸線までせり出していますが、これが高森地区です。
クレール高森はその中央付近にあるのがおわかり頂けるかと思います。
このためどちらの市街地へも車を数分走らせれば出ることが出来ます。

このように豊かな自然に囲まれた静かな環境でありながら、街中へのアクセスも容易な高森は
特に高齢者の住環境としては理想的です。

実はクレール高森はこの恵まれた自然環境を最大限に活かすべく様々な工夫をこらして設計されています。
そのあたりについては追って理事長より詳しいご紹介があると思います(完成後?)のでどうぞお楽しみに!
# by kuroshioen | 2013-07-22 17:00 | Comments(2)

地震と敷地地盤

地震への対策と地盤は密接な関係があります。

特に水を含んだ砂質地盤では、地震の際に液体のよう に噴き出す液状化現象が問題となります。
これは建物が傾いたり、地中に埋められた配水管、下水管が破損するなど重大な被害へとつながる可能性があります。
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新宮市の平野部のように熊野川からの砂が堆積した地盤では、この液状化現象が起こる可能性が高いと言えます。



高森の高台に建つ黒潮園とデイサービスセンター悠久の地盤は岩盤です。

よく職員からは「地震があっても横揺れはほとんど感じなかった」「地響きのような感じだった」といった声を聞きます。このように岩盤の上に直接建つ黒潮園では、阪神淡路大震災の時も明らかに揺れが少なかったということです。


クレール高森建設敷地の地盤も表層は粘土質の赤土ですが、石混じりの硬い礫層がありその直下が岩盤となっています。

実はこのしっかりとした地盤が工事をする夏山組さんを困らせています。
最も深い共用棟の地階部分の掘削では、この岩盤を砕く必要があり想定以上に時間を要しているということです。
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本事業は工期が限られており、工事が1日も遅れたくないという事で、重機を駆使してこの岩盤の掘削を頑張ってくれました。




地盤がしっかりしていることで工事は大変ですが、その上に建つ建物は地震に強く、安心して暮らすことのできる住まいとなるものと思います。
# by kuroshioen | 2013-07-19 13:49 | Comments(0)

第3回定例会議  基礎配筋検査ほか

おはようございます。

連日猛暑続きとなっていますが、いかかがお過ごしでしょうか?

ブログの更新がご無沙汰となってしまいましたが、工事は着々と進んでいます。


南棟基礎の配筋を終え、いよいよ基礎部のコンクリート打設となります。
その前に行う検査の日程の関係から、隔週の火曜日に行っている定例会議は13日(土)に行いました。
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基礎配筋検査は建築中の検査の最初の重大なポイントとなります。クレール高森の構造設計を担当するレン構造設計事務所の栗原さんが東京から来られ、丁寧に確認を行ってくれました。
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炎天下のなか2時間以上にもなる検査で皆汗だくとなりました。ご苦労様でした。
右から レン構造設計事務所 栗原 豊氏
     益田一級建築士設計事務所 鈴木 義一氏
               〃        益田 滋子氏
     夏山組 現場監督  畠 貴士氏


結果は配筋の数、ピッチ、かぶり厚など全項目に問題はなく良好とのことです。

いつも厳しく設計管理をされている益田設計事務所鈴木さんからも珍しく?
「とてもきれいに配筋されている」と高評価のコメントも‥‥。


これを受け、16日(火)に基礎ベース(底盤部)のコンクリートの打設を行っています。
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好天に恵まれ工事は順調に進んでいますが、暑さ対策にはくれぐれもお気を付けください。
# by kuroshioen | 2013-07-17 10:16 | Comments(0)

災害対策② 井戸の掘削か沢水取水か?

災害時の水確保において井戸の活用は有効な方法の1つです。高森地区でも昔は井戸で生活水を利用していた事があったと聞いています。そこではじめは井戸の掘削を考えました。

一方で、クレール高森建設予定敷地のすぐ近くに沢水が取水できる場所があります。それほど多くの水が出ているようには見えず、実用的かどうか疑問がありました。
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そこで計画中の今年2月に実際に流入水量を測定してみました。
10ℓの容器が満水になるのに要する時間を5回測定し、その平均が約87秒でした。
これを1日あたりに換算すると9931ℓ=約9.9トン貯まるということになります。
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そこで貯めた沢水で一人何回トイレが使用できるかを計算しました。
施設の定員39名と職員を合わせて55名をトイレの最大使用人数として考えます。設置するトイレ1回の使用水量は約10.5ℓです。

9931ℓ/日÷55人÷10.5ℓ/回=17.1回/人
(1日貯まる水量÷使用人数÷1回トイレ使用量=1人のトイレ使用回数)

少しややこしい算数ですね。

簡単にまとめると、沢水を約1日9.9トン貯めることができ、最大55人が新しい施設でトイレを使用したとしても、一人あたり1日約17回トイレを利用できるという事です。

渇水期の冬の結果ですから、これは十分な結果です。沢水だけで日頃のトイレの排水が賄えると言えます。そこで、この恵まれた環境を最大限にいかし、沢水と雨水を地下タンクに取り込む中水システムを採用することに決定しました。
# by kuroshioen | 2013-07-13 13:26 | Comments(0)