クレール日記

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第8回社会福祉法人黒潮園事例発表会

こんにちは。

先日、今年度も恒例の法人内事例発表会が行われました。




これは毎年、年度末に各事業所や部署での取り組み事例や成果をプレゼンテーションにて発表するもので、この取り組みも平成29年度で第8回を迎えました。

また、各演題から参加者の投票にて、『最優秀賞』、『優秀賞』を決定します。





今年度は7演題の発表がありました。

また、発表の合間に『感』(感動編)と、『笑』(笑い編)というテーマで広報委員さんの編集によるスライドショーが放映されました。

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1.『重度の褥瘡改善へ』~失敗から学び成功へ~
   黒潮園1Fフロア 奥田・斎藤
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背部に重度の褥瘡ができてしまったご入居者の褥瘡改善に向けた取り組みの発表。

黒潮園では重度要介護者の褥瘡予防に、ベッド上姿勢保持を行う専用のクッションを導入し、適切なポジショニングに取り組んでいます。にも関わらずstageⅢの褥瘡が出来てしまった原因をみんなでアセスメントした結果、そのクッションの使用方法に課題があるのでは?と新たな使用方法を検討し実践した。

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その結果、褥瘡部の除圧に成功し、処置が不要なまでに改善されました。タイトルにあるように失敗から学び考えることの重要性を発表されました。

褥瘡の状態とその変化が写真で示されたことで、著しい改善が得られたことが視覚的に明らかであり参加者から「すごい!」「良くなってる!!」との声が多く聞かれていました。





2.『人事考課制度とチューター制度による人材育成への取り組み』
   クレール高森 東潔明

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新人職員の定着と育成に向けた取り組みの発表。

まず少人数ケアで暮らしの継続の支援を理念とし取り組むユニットケア施設ですが、スタッフの配置と業務特性から全国的にも新人職員の定着が難しく離職率が高いことが課題となっていることが全国データーで示されました。

その要因が何なのかを考え離職率ゼロを目指し、指導担当職員(チューター)による面談を定期的に実施し、また業務の習得状況を人事考課で使用する職務評価表を活用し適切にフィードバックを行い新人職員の不安解消に取り組んだもの。

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結果、介護未経験であっても新人職員の定着につながり、取り組み後の離職率は大幅に低下していることが発表されました。






3.『ゆったり入浴』
   デイサービスセンター悠久 畑中・中尾

ご利用者が年々増えて、定員40名という多くの方を受け入れるデイ悠久ですが、一方で午前に集中する入浴業務が課題となっています。

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そこで、ゆったりと入浴して頂けるよう業務改善をしようと様々な検討を重ねていることが紹介された。施設とはまた違った業務の特性があり、大規模デイの状を分かりやすく解説された。

事前に「発表で笑いを取ります!」と聞いていたので、個人的にそのネタを楽しみにしていましたが・・・(笑)

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この2人が「なかお・おなかでーす!」と漫才師のように登場!! 皆さんのウケは????

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この人の方がウケてましたかねぇ~(笑)






4.『Nさんのその人らしさ』~自立支援って何?~
   黒潮園3Fフロア 深瀬裕二



まずNさんのお食事の場面の動画が映されました。

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普通に椅子に座ってご自身でご飯を食べておられますが、在宅から入所された半年前は発話もなくベッド上寝たきりという状況でした。黒潮園に入所され毎週カンファレンスを行い自立支援に取り組んだ結果、見違えるまでに改善されました。今では、好みのアンパンを自分で選び、また初詣など地域への外出も実現しています。


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国政では今後の介護保険制度は改善や成果のある自立支援を高く評価する方針が示されており賛否があるようですが、身体的な自立に向けたケアがこのように、精神的な自立、または社会的な自立につながり、その人らしさを取り戻すことができることを強く印象付ける発表でした。

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黒潮園が取り組む自立支援介護の成果をみんなで共有できる素晴らしい発表だと思います。

これからも特養が「入所すると元気になった!」と言われるようなケアが提供できるよう取り組んで行きたいと思います。






5.『その人らしい暮らしに向けて』
   黒潮園2Fフロア 前川・鳥居

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その人らしい暮らしとは何か?施設に居ても当たり前の暮らしができる事。ということで2Fフロアで従来の施設介護ではなく、ご利用者本位の暮らしに変えていく取り組みについて発表されました。


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従来の施設介護ではオムツカートで一斉にオムツ交換を行います。このカートを廃止し、必要なタイミングで排泄用具を入れたバッグでお部屋に伺う。また朝、起きる時間が決められていて一斉に介護をするのではなく、個々の目覚めの時間や希望する時間に合わせて起床介助を行う。また、コーヒー一つにおいても熱い、冷たい、砂糖やミルクの有無など個々のこだわりや嗜好に合わせて提供する。など、できる事から実践しているという報告がされました。

このようにユニット型施設で実践しているケア手法を、従来型であっても概念を越え、利用者本位の暮らしを創ることを黒潮園の中期ビジョンに掲げています。この業務改善をフロアの職員それぞれから自主的に提案があり、少しづつ確実に実現に向けた歩みを進める素晴らしいチームがあります。

法人ビジョンを現場スタッフのチームワークで実行してくれている事は私としても大変嬉しく思いました。





6.『調理部の歩み』
   調理部 長尾善子


調理部からはスライドでのプレゼンテーションではなく、スライドショーを音楽と合わせたビデオクリップとして放映するものでした。

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黒潮園40周年の節目に、これまで毎日3食365日、40年間欠かすことなく入居者様の食事を提供してきた歴史が動画で流れ、改修工事前の懐かしい厨房の様子から、現在の業務の様子まで調理部の歩みが分かりやすく伝わってくる映像でした。



またお正月の様子を例に、150食のお節料理が作られていく様子も紹介され、作業台にずらっと並んだ重箱に次々と料理が盛り付けられていく様子は圧巻でした。
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他職種のスタッフは普段、厨房内の様子を見ることがなく、調理職員も施設の専門職として活躍されていることがみんなに伝わる映像でした。






7.『想いをつなぐショートステイ』
   相談援助部 新谷

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相談援助部からは、クレール高森でのショートステイでお受けした事例の紹介がありました。

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日頃は周辺地域の方の利用を受け付けていますが、事例は遠方からのショートステイの依頼についてです。

老健でベッド上の暮らしからクレール高森にご入居され、普通に車いすで過ごせるまでに回復されたNさまですが、妹さんも名古屋の施設に入所されています。

ご家族はその妹さんに合わせてあげたいという想いがありました。この想いを実現するために相談援助部では名古屋のケアマネジャーと連携をとり、利用につながるよう支援した取り組みが紹介されました。

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そして、家族様の運転する車で途中休憩をしながら4時間かけてクレールへ。

そして、ご姉妹の感動の再会です。

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クレール高森にはホテルのツインルームのようなゲストルームがあります。

ショート利用期間中、夜は同行されたご家族はクレールに宿泊し、妹さまは私たちのケアでサポートさせて頂き、安心の新宮滞在となりました。

そして、昼間は懐かしい母校への外出や、親戚宅への訪問など、クレールを拠点として地域へ出かけることができました。


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妹さんとの感動の再会。そして、ご家族で過ごす時間。最後にお互い元気で再開をすることを約束しての見送りの時間。すべてにドラマがあり施設に入居したことで、施設という場所を中心に家族の絆の深まりを支援させて頂いたことに、心を打たれる発表でした。

介護の仕事の素晴らしさをあらためて感じられるひと時となりました。




(広報委員編集スライドショー)
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この発表会も8回目を迎えました。

年々その内容は充実したものとなっており、映像や音楽を用いた工夫などプレゼンテーションの仕上がりもかなりレベルが高く、参加者からは「どれもいい発表やったね~」という声があがり、お互いの発表を讃えあっていました。

法人各事業所、部署それぞれの取り組み、その成果、素晴らしさ、そして感動をこうやって共有できる場は、職員のモチベーションと活性につながるもです。





そしてどの発表にも共通することは、法人の理念、ケア方針、またビジョンが表現されていることです。

現場にビジョンが浸透した素晴らしいチームがあってこそ良質なケアにつながります。

これは本当に素晴らしいことです。







ちなみに、投票の結果は・・・


最優秀賞
想いをつなぐショートステイ 
 相談援助部 新谷みゆき

優秀賞
『Nさんのその人らしさ』~自立支援って何?~
  黒潮園3Fフロア 深瀬裕二


でした!!



どの発表も施設外の研究大会にて発表できるレベルにあり、機会があればこの成果を外部発信していきたいと思います。










by kuroshioen | 2018-04-19 10:40 | Comments(0)