クレール日記

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ノロウイルス感染症対策セミナー


今年は暖冬と言われていますが・・・
少しずつ冷え込み、冬らしい季節になってきましたね。




この季節になるとノロウイルスを原因とする「感染性胃腸炎」が流行します。

感染すると腹痛・下痢をきたし、嘔吐や発熱を伴うこともあります。特に高齢者が感染すると、下痢による脱水により体調を大きく崩すことが問題となります。
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このノロウイルス。病院や高齢者施設では一旦感染者が出ると、次々に感染が拡大し集団感染を引き起こすことがあります。





私たちも過去に、この集団感染を経験したことがあります。下痢・嘔吐を繰り返すご入居者が次々と増えていき、隔離など感染症対策に追われました。ご入居者が体調を崩され苦しい思いをされたことは言うまでもありません。

また、同時にこの様に感染が拡大した際には、職員も同様に感染します。その場合は保健所の指導により、完治するまでは出勤停止となります。体調不良者のケアを人員不足の状況で実施しなければならず、現場は本当に大変な状態に陥ります。





このような感染拡大は、先ず病院・施設の感染症対策が不十分であることが一番の要因です。
例え、お一人が発症したとしても、その嘔吐物処理や対策を即座に実施し、そこで最小限にくい止めることが出来ればいい訳です。

感染症対策が十分に出来ているかどうかは、その病院・施設の水準そのものと言えます。
組織全体としての取り組み、教育、体制づくりが問われます。そして一人ひとりの職員の確実な実行が重要となります。







そこで、私たちはこの季節になると、この『ノロウイルス感染症対策セミナー』を実施します。
多くの職員が参加できるよう、2回に分けてセミナーを実施します。
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基本知識の解説を行い、感染症対策手技をDVDで確認した後、実際に一連の嘔吐物処理の実技を行いました。






ノロウイルス感染者のふん便や嘔吐物が感染源として二次感染を引き起こすため、感染拡大の防止には適切な処理と消毒が重要になります。
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実技では嘔吐物に見立てたゼリーを、実際に嘔吐すると同様に飛散させ行います。
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一般的には汚染範囲は約3mと言われています。実際にこうして見ると嘔吐物の飛散範囲はイメージより広範囲に及ぶことを知ることができます。


感染拡大防止の重要なポイント
1.迅速な対応による乾燥・飛沫の防止
2.汚染範囲の十分な殺菌・消毒(次亜塩素酸で10~15分)
3.職員が保菌し持ち歩かない
※手袋・ガウンの適切な使用(清潔・不潔の理解)と手洗い


一般的に推奨されている基本手技では、2人で実施するようになっています。
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マニュアルに沿って実技






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このセミナーを受講しただけで終わらないのが、クレールのスタッフです。


「ユニットケアでは1人でケアを行う時間帯もある。」
「1人でこのような処理ができるか…?」

「ショートユニットの床がカーペットだが、次亜塩素酸ナトリウムで消毒しても大丈夫か?」

「消毒液を効果的に散布するためには、霧吹きのような物があれば便利では?」

と、参加者からは実際に現場で行うことを想定した課題が・・・次々と。


そこで・・・

「やっぱり、クレールのオリジナルマニュアルが要る!!」という結論に。





ご存知のように、ユニットケアは少人数の単位でその人の暮らしを支援するものですが、配置スタッフ数もそれに合わせて少なくなります。先日、地域のグループホームでノロウイルス集団感染が発生し、職員の大半も感染。もう現場をやり繰りするのに、本当に大変なことになっているという話を耳にしました。

ユニットケアの人員配置で、1人の職員でも欠けると大変なこの現状で… 大半の職員が出勤不可となる事態を想像すると恐ろしい・・・





現在、東キヨ主任と、平根相談員、新谷ケアマネで打ち合わせを重ねて、ユニットケアで対応できる『ノロ対策マニュアル(クレール版)』を作成中です。
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ケアを牽引する者が、先ず率先して動かなければ、当然、施設全体、職員の一人ひとりへの徹底は実現しないでしょう。

日頃の目の前の仕事だけをこなす。ではなく「マニュアルを本当に現場にそぐった、実用性のあるものにしよう!!」という行動力。これが成長あるクレール高森のケアの原動力です。






ノロウイルス感染者のふん便や嘔吐物には1gあたり1,000万~10億個ものウイルスが含まれていると言われています。
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ノロウイルスの感染力は非常に強力であり、極めて少ない量で感染するとされており、
世界の人口が約700億人で、感染原となる便や嘔吐物が、たった7gあれば世界の全人口が感染してしまう計算になるという事です。

皆様も日頃のおトイレ後、食事前の手洗いに十分に気をつけて頂き、ノロウイルスに感染しないようご注意下さいね。
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質の高いケアを目指す私たちも、今一度、高い意識をもってケアに臨みたいと思います。
by kuroshioen | 2016-01-09 15:21 | Comments(0)