今年度の法人事業計画において、2つの特別委員会が活動しています。
1つは『黒潮園改修委員会』です。
ご利用者さまが入居した状態で進めている黒潮園の全面修工事ですが、メンバーは主任さんを中心に使い勝手の配慮したレイアウトの検討や、工事により支障のでる業務やご利用者様の暮らしの調整など話し合いを行っています。
そしてもう1つは『ユニットケア推進委員会』です。
平根主任を始めユニットケア研修を終えたスタッフが中心となり、田ノ上生活相談員、小林事務長そして私が加わり、来年4月より新規入居者の受け入れに向け本格的なユニットケア体制の構築に向けた検討を行う委員会です。
昨日、『ユニットケア推進委員会』が開催されました。

本年度の事業計画にある黒潮園改修工事とクレール高森開設(ユニットケアへの取り組み)は職員みんながその目標に向かって動かなければ達成できないとても大きな計画です。もちろん誰かが熱意や責任をもって積極的に動くことなしには進みません。そしてその想いや実行計画が現場に伝わり、みんなで共有できるかが何より重要となります。
そのためにはとにかく「話し合いの場」があることがとても大切だと思っています。
少人数ケアのユニットケアですが、先ずその勤務シフトからメンバーが揃う日と時間の設定は至難の業です。公休での参加。業務を調整しての参加。何とか全員の顔が揃いました。
大人数ケアにおける業務に合わせた一律ケアではなく、ユニットケアが目指すお一人お一人の暮らしのリズムに合わせたケアを行うには、ユニットケアのツールである『24時間シート』を使いこなすことが最も重要な鍵となると思います。
しかしユニットケア施設においても、入居者全員の24時間シートを作成し、これに基づいたケアを行えている施設はまだ多くはないようです。
今回、ユニットケア推進委員会ではこの『24時間シート』導入について話し合いを行ないました。
<特 徴>
①ケアの視点を24時間の時間軸におくことで、入居者の全体像を知る。
②24時間の生活リズム事に暮らしかたの好みと意向を聞き、暮らしの継続を実践する。
③「自分でできる事」を時間軸で尋ね、自立支援を実践する。
④「サポートの必要な事」を時間軸で書くことで、1日の暮らしのきめ細やかなサポートができる。
⑤個々の24Hシートを介護単位で一覧表にすることで、全体が見える。
⑥24時間軸での暮らしのアセスメントとケアプランになる。
⑦24Hシートはケアの見積書。ケアの実践書がケース記録。
今回、クレール高森では「ほのぼのNEXT」24時間シートシステムのシステムを導入します。
事前に実際にメーカーさんに来て頂いてデモを行いました。

このソフトはユニットケア研修を主催するユニットケア推進センター秋葉都子センター長が監修し作成されているシステムです。
まず24時間シートの作成に必要となる聞き取りチェックリストがあるんです。

起床の場面においては・・・
「目覚めは何時頃ですか?」
「目覚めの声かけ(起こしてほしいですか?) ☑越して欲しい □越してほしくない」
「カーテンは開けますか? ☑開ける □開けない」
「ベッドから何時頃起きますか?」
朝ごはんは・・・
「何時頃食べたいですか?」
「主食は何ですか? ☑パンがいい □ご飯がいい □粥がいい □給食メニューでいい」
水分ケア時の飲み物も・・・
「熱いお茶・冷たいお茶どちらが好きですか?」
といった感じでお一人お一人の暮らしのリズムや嗜好、希望などを聞き取るものです。
このチェックリストによるキメ細かな情報があるからこそ、一律ケアではなくご本人のリズムに合わせた暮らしのサポートができるというわけです。
このソフトではこの聞き取りシートが既に用意されており、項目をチェックするとその内容が24時間シートに反映され自動掲載されます。
また完成されたお一人お一人の24時間シートを、ユニット入居者10名をまとめた一覧表も自動作成できます。

これにより、7時からのAさんのサポートは〇〇。 Bさんは〇〇。・・・ といったように、時間軸でその時間帯に必要な10名それぞれのケア内容が把握できるようになります。
従来型の大人数ケアでは、起床6時。朝食7時~ 下膳8時・・・ といったように原則、一律で業務の流れに入居者の暮らしが決められていきます。そう考えると24時間シートを使いこなした、暮らしの継続をサポートするケアはとても魅力的なものです。
この24時間シートのユニットごとの一覧表が自動作成され、簡単に修正など管理できることは個々の暮らしのリズムに合わせた個別ケアを行うにはとても便利な機能です。
このようにソフトには24時間シートを作成するにはとても便利な機能が沢山あります。
しかし課題もあります。記録の入力に関する部分がやや使い勝手が悪いということです。
現場のスタッフは業務と並行して記録の入力を行わなければなりません。もちろんパソコンの使い方を全職員が理解する必要性があります。ソフトが労務負荷となってしまっては意味がありません。
24時間シートを作成するだけであれば、Excelシートを使って出来ないことはないんです(比較的多くのユニット施設ではこのExcelシートで作成している)。ソフトの導入コストと、使いこなすことで業務が効率化できるという導入メリットを考えると…このほのぼのNEXT24時間シートシステムが普及していない理由も感じることができました。
ここで「いかにスムーズな運用方法を考えることが出来るか?」がポイントとなりそうです。
今回の委員会では、まず12月中旬に推進位委員会のメンバーを対象にメーカーによる使用方法の勉強会を依頼し、ソフトの使用方法を理解した上で、クレール高森なりに運用する方法を再度検討することになりました。
そしてユニットリーダーが担当ユニットから1、2名をピックアップして24時間シートを試しに作成してみます。
自分たちでソフトをしっかり理解し、そして現場で効率よく運用できる方法を十分に練った上で、1月には施設全体の方針としてスタッフへの伝達勉強会を1週間かけて行っていきます。
4月からの新規入居者受け入れ・・・ あっという間だと思います。
導入までの課題はまだまだ沢山・・・
ユニットケア推進委員会のメンバーを始め、素晴らしい人材(人財)の行動力が、新たなクレール高森のケアを作っていきます。