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クレール日記

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自立支援って?

こんにちは。

介護職員の峯です。







昨日は天気もよく、「ホエールウォッチング」に出ることができました。

入居者さまは大変喜ばれ、心配していた船酔いなんて何のその。
誰ひとりなく無事帰ってきました。
(若干1名生活相談員の田ノ上さんが船酔いしたのかな?)

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さて、この広い太平洋にて‥クジラやイルカと巡り会えたのでしょうか?
詳細は新谷介護職員の報告を待ちましょう!?







私は、黒潮園に入社するまで、訪問介護のヘルパーをしていました。訪問介護の時から、私の中の介護の位置付けとして、今でも変わらないものがあります。


それは、『自立支援』『自己決定』『生活支援』です。





今回の秋の外出支援企画においても『自立支援』『自己決定』『生活支援』この3つのキーワードを実現するひとつの支援です。この「ホエールウォッチング」の他、地域の捕鯨文化の資料館で、身近にイルカやクジラと触れ合える「太地くじら博物館と美味しい懐石料理」の企画。そして、当地方の特産品「みかん刈り企画」などが企画せれており、ご本人の希望をお聞きし選択して頂いています。
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この『自己決定』を大切にした、『自立支援』『生活支援』の一つに外出支援の企画があるのです。




【自立支援】

『自立』とは、心理的に他者への依存から脱却し、自の意思決定《自己決定》をし、可能な限り社会における何らかの役割を持ち、活動をする事である。自立生活の支援の為には、利用者を忍耐強く見守り、何が何処まで自分で出来るのかを確かめて、残存能力を活用する事が大切です。
又、福祉用具を活用し介護者は利用者の出来ない部分を手助けする。
         《訪問介護時代に学んだ本の文章より》




意思決定は、ターミナルや介護度が重くなるにつれ、あるいは、介護度が低くても、認知症を患っていれば、ご家族や私達職員の第三者が決定権を持つようになるようになっていく事がありました。そうして、支援の容は変わっていきます。


例えば、私達のやりやすい様に物の置き場所が変わったり…。




【自己決定】

利用者の事を、最終的に決めるのは利用者自身であり、援助者は、それを、サポートするにすぎない。確かに、専門家は最善の答えを持っているのかもしれない。利用者の選択が不適切である事にも気付きやすい。しかし、その結果は、利用者にもたらせるものである。援助者は、情報提供を通じ、利用者が最良の決定が出来るよう支えるのである。
           《バイステックの7つの原則より》





私の訪問時代の話。


視覚障害者のご夫婦で、2人共、10年以上前から糖尿病を患っていました。

『食べたい時に、食べたい物を、美味しく、楽しく食べる』

これが、2人のされている生活でした。勿論、定期的な血液検査の結果により数値が高ければ、自分達なりに気をつけながら生活を送っていました。週2回の買い物の日は、毎回甘い物を希望されました。特に、お母さんは、押し入れにお菓子のストックがないと嫌な方でした。


それでも、今までの生活習慣や2人で決めた事を私達が止めたりする事はありません。私達の支援は、「こないだの検査で数値が少し高かったけど、大丈夫なんかな?」と、声かけの支援によって、2人に、ご自分達の病気の事を気にかけて頂き、最後の決断は2人に任せていました。


それが、2人に対する、私達ヘルパーの支援の仕方でした。


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美味しい物は美味しくです(^ー^)



例えばショートステイの話。


ショートステイ利用者の方には在宅で1人暮らしのお年寄りもいます。また、ご家族や訪問介護を利用されているお年寄りの方でも、薬や金銭等の管理をご自分でされている方はおられます。


クレール高森では、薬や目薬等の管理は看護師の方がされていますが、利用者ご本人の希望により、ご利用中もご自分で管理されている方は数名おられます。



Tさんは、リビングのカーテンの開け【早朝5時30半位】、閉め【夕方・時間は決まっていない】を自ら『私やるよ。』と言ってくれた時から、ずっと、お任せしています。


TさんとOさんは、ご自分の衣類を、私達に頼む事はなく、自分達で洗濯機の中へ入れてくれます。


特に、女性のお年寄りは、ご自分が使ったグラスやペットボトルのお茶を補充して欲しい時、台所まで持ってきてくれます。


初めは、私達から声かけをして手伝って頂いていた、食器下げや、食器洗いも、何も言わずとも、自らしてくれるお年寄りもいます。


『かまんよ~。』『するよ~。』『家でしやるからね~。』




私達が、過度に手伝ってしまう事や、止めてしまう事で、嫌な思いや、やる気をなくさせてしまう事もあるでしょう。又、逆に手伝ってもらう事を過度に頼んでしまい失敗したりする事もあるのかもしれません。


そうした支援の仕方が、その人の能力を少しづつ低下させて、私達の介護の負担は少しずつ増えていくのかもしれません。


そこで。

私達が、『いかに楽に介護を出来るか』を目指してみてはどうでしょうか。残存能力を活かした介護、出来る事は時間がかかっても『やりたい』と思っているのなら、私達も上手く時間を利用しながら、ご自分でして頂く支援を提供していければと思っています。




生活リハビリの3ヶ条
①お年寄りの残った力を見極める〖目〗を持つ
②残った力を引き出す環境と介護の〖腕〗がある
③お年寄りの『やってみよう』という気持ちを引き出し、
 介護者の支える〖心〗がある
 
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               《ブリコラージュより》



by kuroshioen | 2014-10-17 14:20 | Comments(0)