クレール日記

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なぜクレール高森を計画したのか② 入所施設と利用料金

こんにちは。外はすっきりしない梅雨空ですね。
工事は敷地造成が重機3台により急ピッチで進められています。

私たちは新宮市の第5期介護保険事業計画で公募のあった地域密着型特養(個室特養)と認知症グループホームのうち、なぜ個室特養(クレール高森)に取り組んだのかをお話したいと思います。

認知症の方にとって自宅を離れて施設に入所するということは、その環境変化は相当なものと言えます。グループホームはもともとスウェーデンで、認知症により一人暮らしができなくなった方々数人を民家でケアを始めたことが起源と聞いています。台所で料理する音やご飯の炊ける匂い、そして家屋という落ち着ける空間など、日常生活に近い環境でケアすことによって、病院では暴れたり落ち着かなかった認知症の方が驚く程に落ち着いて暮らされたということです。

前回もお話させていただいたように、これまでの多くの入所者さまを一律にケアする集団ケアでは、多岐にわたる高齢者のニーズにお応えすることは難しいと言えます。

実は現在、新宮市旧市内にはグループホームがありません。よって当初は市の高齢者福祉充実のためにはこのグループホームが必要ではないかと考えていました。

一方で、ご入所者やご家族にとって気がかりとなるのは、施設入所にかかる利用料金ではないでしょうか?

一般的に個室となるグループホームや高齢者住宅の1ヶ月の利用料金は安くても10万円は超えます。一方で特別養護老人ホームの場合、利用料金のうちの居住費と食費について、ご本人の所得等の条件によって減免される制度があります。

これにより減免対象の方であれば同じ個室であっても特養なら6万円と約半額で入所できます(介護度3・利用者負担区分第2段階の場合)。4人部屋の黒潮園の利用料金は同じ条件では約4万5千円弱ですから、プラス1万5千円で、個人のプライバシーが保たれる個室の施設が選択できるということになります。

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では認知症専門に対応すると言われるグループホームと、地域密着型特養とどこが異なるのかという事ですが‥‥

まず部屋は同じ個室です。そして9部屋を1つの単位としたユニットにより、個々に合わせた支援を行うケア方式も同じです。名称こそ異なりますが、住環境においては特に違いがないということです。同じユニットケアを実践するのであれば特養であってもグループホームであっても同じであると考えています。

違いがないのであれば利用料金がご入所者さまやご家族に負担のない方がいいのではないでしょうか?
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また高齢者住宅やグループホームは民間企業でも経営できるため、全国的にもどんどん建てられています。その一方では、職員の体制やケアの質が十分でない施設もあるとの声も耳にします。しかし、特養においては公益性のある社会福祉法人でなければ事業を行うことができません。

正直申し上げまして、建築コストはグループホームと比較して圧倒的に特養の方が高くつきます。また地域密着型特養は事業の採算性が低いとも言われています。(詳細は次の機会に‥)

しかし地域に根ざして歩んできた社会福祉法人黒潮園としては、やはり私どもにしか成し得ないこの特養の建設に取り組むことが地域貢献ではないかと考え、地域密着型特養の公募に申し込みさせて頂きました。

そして、多くの夢を持ってこの新規事業に望んでいます。
この施設を通じて、これからの新たな施設のあり方を追求していきます。

なぜ『クレール高森』を計画したのか③に続く

by kuroshioen | 2013-06-25 15:33 | Comments(0)