クレール日記

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ユニットケア実地研修施設

クレール高森の開設に先立って、職員のユニットリーダー研修の受講をすすめています。

ユニットリーダー研修では、講義研修(3日間)においてユニットケアの理論と具体的なケアの方法を学び、実地研修(5日間)でその実際に現場の様子を学びます。



昨晩、平根介護主任は京都に旅立ちました。
9月30日~10月4日までの5日間、特別養護老人ホーム天神の杜にて実地研修を受けます。

この実地研修施設は全国でも限られており、関西地区においては残念ながら和歌山県では指定されている施設がありません。ですから京都や大阪、奈良といった県外の施設に行くことになります。
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一般社団法人ユニットケア推進センターが研修施設に求めることとして‥

1.講義研修に則った運営をしている施設
2.施設長がユニットケアの理念を理解し、マネジメントしている施設
3.施設全体が研修の受け入れに理解を示せる施設
4.他の実地研修施設と協働し、施設の向上のために切磋琢磨する意欲のある施設

をあげています。
これらの厳しい要件を満たした施設が、実地研修施設の指定を受けることができるということです。
そのために『実地研修施設になるための勉強会』という研修会も行われています。


私たちが思うユニットケアを作り上げることができたら、是非、クレール高森が和歌山県初の実地研修施設として指定いただけるよう、応募したいなぁ~って考えています。


今日は平根介護職員の実習初日。大変緊張したことでしょう。
帰ってきたら、その様子をこのブログで紹介させて頂きます。



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平根介護主任 外出支援『魚釣り』にて
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# by kuroshioen | 2013-09-30 23:52 | Comments(0)

施設内研修会 『ユニットケアについて』

27日(金)に開催された施設内研修会のテーマの一つが「ユニットケアについて」でした。

黒潮園ではキャリアアップ支援として、職員が希望する外部研修への参加は費用を法人に全額負担してもらえます。そして施設内研修会では定期的にその出張内容の伝達会が開かれます。



冒頭に理事長からあらためて黒潮園の基本理念の説明があり、「黒潮園が目指しているケアとは?」というといかけがありました。

参加した職員からは‥

自立支援と個別ケア
科学的なケア
家庭的なケア
より快適なケア
地域に密着したサービス
その人が望むケア
おもてなし

などがあげられました。



私たちは『質の高いサービスの提供』を基本方針としています。
介護事業では事業所によってサービスの質に非常にばらつきがあるように思います。私たちはケアの質、職員の質、そして労務環境の質、全ての質を高く持つことにこだわっています。

しかし従来型の多床室特養では大人数のケアとなることで、一律の集団処遇とならざるを得ない状況にあります。どうしても家庭的なケア‥ その人(個々)が望むケア‥ おもてなしといった,
先ほどあげられた私たちの目指すケアに、私たち自身が満足できない課題があるのです。

この課題を解決し、生活に重点をおいた利用者さまのニーズにお応えできるケア体制としてユニットケアがあるのです。ご自身が自ら「施設での暮らし」を選んで頂けるような施設をつくりあげたいのです。

この全く新しいケア手法を導入するためには、その理念や具体的な手法の正しい理解が必要です。そして職員みんなでその理念を共有することが不可欠です。
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ケアの具体的な内容についてはユニットリーダー研修に参加した小林事務長がブログでも紹介してきましたが、その内容をスライドで解説がされました。また、現在研修受講中の平根介護主任、東介護職員からその概要の解説と、研修を受講した感想が述べられました。

その日の自分の体調に合わせて起きる時間を決めることができる生活。
お風呂は一人ずつでゆっくりと入る。
ゆっくりと自分のペースで食べる食事。

ユニットケアの導入には大変な面もありますがとても魅力的です。


ユニットケアの概要を解説する小林事務長
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3日間の研修を終えその内容と感想を話す平根介護主任(右)、東介護職員(左)
次は5日間の施設実習が予定されています。
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# by kuroshioen | 2013-09-29 23:19 | Comments(0)

特養の食費、居住費軽減制度について

こんにちは。事務部、越水です。

新規事業としてグループホーム(以下GHと略します)ではなく地域密着型特養を選択した理由の一つとして
「利用料金の自己負担が少ないから」ということを、以前このブログで理事長よりご紹介いたしました。

なぜクレール高森を計画したのか② 入所施設と利用料金

このあたりについて、介護保険請求担当者としての観点からもう少し掘り下げてみたいと思います。

ご本人の負担料金に差が出るのは食費と居住費(部屋代、光熱水費)について、特養は介護保険による負担軽減制度の対象となるのに対し、GHは対象とならないからです。
ではなぜGHは対象外なの?という話ですが・・・

結論から申しますとGHは「(介護保険制度上は)施設ではないから」ということになります。
負担軽減制度は「施設の居住費」と「施設が提供する食事」について負担を軽減する制度ですが、実はGHは介護保険の制度上は「施設」ではなく「居宅」サービスに分類されます。

GHは一人暮らしが出来なくなった比較的軽度な認知症高齢者が集団で生活することにより各々の残存機能を活かして互いに助け合いながら暮らしを継続する場であり、それぞれの利用者様にとってはご自身の居宅という位置付けになります。

特養のような施設であれば、医師、看護師、栄養士などの専門スタッフが配置されており、健康管理もおこないますし、食事も施設側が提供します。GHにはそういった専門スタッフの配置はありませんから体調を崩せば直接外部の医療機関の対応になりますし、調理などの家事も利用者様が協力して職員の支援を受けながら自身で行います。とはいっても多くのGHが重度者を受け入れて特養的ケアをおこなっており、その違いがあやふやになっているのが実状だと思います。

居宅サービスだから軽減が受けられないということになると、ではなぜ施設の食費、居住費には負担軽減制度があるの?という疑問があるかと思います。

話は10年以上前にさかのぼります。介護保険法施行前の措置の時代、当時の特養は常時介護が必要となって居宅で生活できなくなった高齢者を行政が職権で入所させケアする、公的な高齢者の保護施設という意味合いを持っていました。その為、当時の入所費用については介護サービスにかかる費用だけでなく、食費や居住費等の生活費も含めた総額について利用者が能力に応じて負担し、残りは公費で給付されていました。

2000年に介護保険制度がスタートした際、当時の料金体系をベースに新制度に移行したため、食費、居住費についても介護保険給付の対象となりました。

その後、「食費、居住費のような生活費まで保険給付の対象にするのは居宅サービスを受けている方と比較して不公平ではないか?」という議論があり、2005年の法改正で給付対象からは外れました。ただし負担の激増を防ぐ目的から、所得に応じて負担上限を定め、差額を保険から補足給付する現行の負担軽減制度ができました。

こうした経緯でできた施設の負担軽減制度ですが、昨今新聞等で報道されているとおり見直しが行われています。2005年と同様、現行の負担軽減制度についても居宅サービス利用者との間の不公平の是正という観点から軽減の条件を厳しくするようです。
具体的には現状では年間の所得で判定を行なっていますので、多額の資産(不動産や預貯金)を有する方でも収入が少なければ軽減の対象となりますが、一定以上の資産を有する方を軽減対象外とするようです。これにより負担軽減の恩恵を受けられる方は減ることになります。

もともと保険の給付対象となっていた施設の食費、居住費を2005年に低所得者のみへの補足給付に変更し、今回更にその条件を厳しくするわけですが、保険給付を無くさない限り居宅サービス利用者との不公平感は解消されないわけですから、私個人の予想ですが将来的には軽減対象者を減らす⇒最終的に軽減制度が無くなる?方向に進むのではないかと思います。

今年に入り、国はこの他にも高額所得者の介護サービス料金負担割合アップ(1割から2割へ)や要支援サービスを介護保険の対象外とする事などの介護給付費抑制の政策を次々に打ち出しています。

少子高齢化の日本、今後ますます高齢化が加速します。現状のままではとうぜん制度が立ち行かなくなりますので制度改革/介護給付費抑制対策は必須であると思います。しかしながら本当に介護の手を必要とする方を切り捨てる事にならないよう、慎重かつ適切な改革をお願いします。

          黒潮園・ご馳走の日より  伊勢海老の姿造り
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# by kuroshioen | 2013-09-26 15:59 | Comments(0)

第8回定例会議① 現場視察

今日は2週間ごとに開催される定例会議の日でした。

そこで現場視察では工事の進行状況を確認しました。




日を追うごとに工事が進行する様子がよく分かります。(すべて同じポイントより撮影)

【2週間前】 基礎に柱の鉄筋の圧接が行われ‥
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【1週間前】 柱の鉄筋に型枠が建て込まれ、柱をつなぐ梁の型枠が設置され‥
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【現在】 1階の壁と2階の床スラブ(1F天井)の型枠が組まれました。
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南棟1階に入ると‥

天井(2F床スラブ)の型枠を支えるパイプサポート(鉄製の支柱)がぎっしりと組まれています。このパイプサポートがないと、コンクリートが流し込まれたときに型枠を支持する為のもので、これがないと荷重に耐えることが出来ません。

とても重要なこのパイプサポートは1㎡につき6本設置されているということで、南棟だけで数百本ものサポートが組まれています。







次に足場を登り‥

初めて南棟2階の高さに立ちました。

御覧のように黒潮園の建物の上から太平洋を眺望することが出来ます。
クレール高森からも、この水平線から昇る朝日を眺めることが出来ることでしょう。
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2階床スラブの型枠に見られる溝は、上から見た梁になります。

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そしてこの鉄筋を覗くと‥ 1階の床まで柱と壁が伸びています。



これから2階の床になるこの足元の木の型枠の上に配筋が進められます。
そして型枠にコンクリートが流しこまれ、固まるとこれらの木の型枠がすべて外されます。
そうすると南棟建物の壁や天井が形となり現れてきます。


鉄筋コンクリート造の建物が、どのように工事が進められるの何となくお解り頂けたでしょうか?


現場視察の後は、夕方まで設計内容の細部にわたる検討と協議を行いました。
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# by kuroshioen | 2013-09-25 23:51 | Comments(0)

おむつゼロ特養

東京への出張など何かと忙しくしており‥
ブログの更新がご無沙汰となってしまいました。




さて突然ですが、皆様、施設ではどれくらいの方がおむつを必要としていると思いますか?

入所者の約80%くらいでしょうか?

実は、黒潮園ではおむつを着用している方は10~20%です。



実は全国老人福祉施設協議会主催の介護力向上講習会というセミナーがありまして、講師の国際医療福祉大学の竹内教授より、医学的根拠に基づく自立支援介護を学び、おむつを外すことに取り組んでいます。

毎年全国から180施設ほど参加しており、10数施設が日中おむつを使用しない『おむつゼロ特養』を達成しています。

今回、東京ではこの講習会に参加する職員に同行してきました。




現在、従来型特養は県の定める入所指針に基づき、要介護度4・5を中心とした重度な要介護者が優先的に入所する仕組みにあります。

そこで私たちはお亡くなりになられるまでのケア、看取りのケアにも取り組んでいます。

「よく看取りはいつからか?」との問いがありますが、私たちは最後まで形のあるものを口から食べて頂きたい…と言語聴覚士(ST)の指導のもと、非常にきめ細かなケアを実践しています。
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やがて経口摂取がどうしても難しい局面を迎え、ご家族とともに寄り添いながら、経口摂取の中止をとり決め…お食事を止めさせて頂きます。こうして自然に最期を迎えられることを看取りと考えています。重度で寝たきりで食事摂取量が少ないというだけで看取りとは考えていません。





黒潮園では退所者の約9割が看取りです。そして永く携わてきた職員が死後の処置をが行い、着物を着て綺麗なお姿でお見送りをさせて頂いています。



このような『看取り』の方には、おむつを外して無理にトイレにお連れすることはしていません。

目的が先ではなく、ご利用者さまのニーズが大切であり、「その人らしさ」を大切にする私たちの理念に基づく結果です。



私たちは中期事業計画に地域に貢献する福祉システムの構築を掲げ、黒潮園を重度化対応の専門性に特化したケアを提供する施設に位置付け、暮らしの継続をニーズとする新たな施設ケアとして個室のクレール高森を計画しています。

ですからクレール高森は、介護度3を中心とした比較的軽度な要介護者を想定しています。







まだまだ自分自身の暮らしを続けていきたい。

しかし何らかの介護が必要である‥。

その選択肢として、ご自身でこのクレール高森での暮らしを選んでいただきたいのです。




そして‥

トイレは出来る限り自分の意思で行いたい。

プライバシーに配慮して頂きたい。

おむつは当然当てたくない。

そういったニーズにお応えし、暮らしの支援を目的とするクレール高森では、『おむつゼロ施設』という目的ではなく「その人らしさ」を大切にする私たちの理念に基づき、本当にその人の尊厳を守るケアとして、『おむつゼロ』を当然の事として実現して行きたいと考えています。


個室ごとに設けられたトイレ
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前方支持手すりなどの工夫により、安全性とプライバシーに配慮







私たちが取り組んでいるケア改革は、経験則に偏位した作業的な既存施設ケアを全面的に見直し、医学的根拠に基づく質の高い専門性のあるケアを目指すことです。

その結果として、そして介護がやりがいのある仕事というだけではなく、真の専門職として誇りと自信を持って働くことができる仕事になって行きたいからです。


まだ実現できていない施設ケアの理想に向かって進んでいきます。


看取り勉強会の様子
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エンゼルケア(死後処置)の実技
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黒潮園ホームページ 勉強会について より
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# by kuroshioen | 2013-09-25 00:28 | Comments(0)