クレール日記

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ピーコちゃんのその後。



こんにちは。




介護職員の峯です。




今までは、私の自宅とユニットを行き来しながら
1階南で過ごしていたピーコちゃん。

ようやく一人前になり…
4月1日から、ユニットで暮らす事になりました。






ぺぺとの最後?の日。
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入居者の方も、少しずつ変化が見られ・・・
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ユニットに来たピーコちゃんに当初は、
「見るだけでええよ。」と触らなかったOさんも・・・


「可愛いのぉ~。」とご自分から手を差し伸べ・・・
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「かいんか~。」と、ピーコちゃんの頭を掻いてあげ・・・
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日により、「触らんでもええよ~。」
と拒否る事もあるけど・・・
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相変わらずOさんは毎日・・・

「ピーコちゃん、今日は来てるの?」

「来てますよ(^-^)」

「連れてきて欲しいな。」
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だいたい、2時間位はOさんの部屋で一緒に過ごす
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今まで、鳥を育てることは全く縁のなかったOさんですが…
自分の部屋で飼いたいとおっしゃってます。

「動物は子供の頃が一番可愛いね~。」

「息子さんも子供頃は可愛かったですか?」(笑)

と会話。






まったく興味を示さなかったEさんも、最近は「可愛いな。」と言って、手をパンパン叩いてピーコちゃんを振り向かそうとする・・・、たまにだけど・・・
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洗濯物をたたんでくれるEさん、たまにだけど・・・
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Nさんは、今も変わらずピーコちゃんを可愛いがってくれてます         emoticon-0115-inlove.gif
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まぁ、こんな感じで、これからも入居者の方と毎日の日々を過ごしながら・・・      emoticon-0100-smile.gif





この前行われたウェディングショー
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毎日。ユニットでご入居者の暮らしを見守っているピーコちゃんです。





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by kuroshioen | 2016-03-31 16:41 | Comments(0)

ソメイヨシノ開花

こんにちは。


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出勤時にいつもの黒潮園脇の市道を上がってくると、

斜面に並ぶ桜「ソメイヨシノ」が開花していました。


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一つの木に、ポツポツと花を咲かせる程度です。

これから暖かくなると一気に咲き広がることでしょう。





これから毎日、出勤であがってくる度に咲く花が増えるのを見るのが楽しみです。
桜の花の色。『桜色』には心癒されますね~。









勿論、

クレールのご入居者の花見外出も企画しています。
4月5日(火)にお弁当を持って… 総出で近くの黒潮公園に行く予定です♪。

ご家族の皆さまで、お時間の都合が合う方は是非ご参加頂ければと思います。




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海と空の色も春になってきました・・・
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by kuroshioen | 2016-03-28 13:20 | Comments(0)

夜… 窓の外を見ると?

先日、数輪の花を咲かした早咲きの大島桜ですが…

この数日の間にこんなに見頃になっています。

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日に日に花開いています。





そこで、今年は東課長がこんな演出を・・・







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ライトアップです。



写真を撮ろうと外に出てカメラを向けると…

ショートのお部屋から明かりがもれています。(写真右下)

ん?人影?




お部屋に伺うと・・・
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ショートステイご利用のWさまとUさまが、カーテンを開けてこの桜を眺められていました。





昨日よりライトアップを始めたんですが・・・



昨晩、Wさまは何となく明るい外の様子が気になりカーテンを開けると…

目の前のライトに照らされた桜の木にビックリ!!



その素晴らしい眺めを他の利用者に伝えたくて、

日が暮れるのを楽しみにされていたという事です。




「まぁ きれい!!」

「これを見て欲しかったのよ~」

「ホントきれいね。」




「花が浮いてるように見えるわ。」

「夜桜なんてもう見る機会がないと思っていたね~。」



としばらく会話が途絶えることなく、見入っておられました。



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この桜はちょうどクレール北棟と黒潮園の間にあり…

1Fショートステイの居室、2F北ユニットから眺めることができます。

ご入居者は日に日に花が広がる様子を楽しみに眺められています。




『桜』のある景色。

日本にある四季の始まり『春』の趣がそこにあります。

この早咲きの「オオシマザクラ」は、一足早く私たちに春の訪れを伝えてくれます。




クレール入口の「ソメイヨシノ」はつぼみがようやく膨らんできたでしょうか?
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今週はしばらく冬の空気が残り冷えるようですが、本格的な春の訪れは間近ですね。
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by kuroshioen | 2016-03-23 23:14 | Comments(0)

南紀勝浦ひなめぐり&足湯企画

 
皆さん、こんにちは。



遅くなりましたが、今日は… 

3月4日に外出企画として出かけた、

『南紀勝浦ひなめぐり』と『足湯』の様子をお伝えします。


そう、以前、クレール日記にも、日本一高いピラミッドひな壇が紹介されてましたが、こちら地元にも、『南紀勝浦ひなめぐり』というイベントがありまして、約13300体のひな人形が展示されました。

このイベントは、2011年9月4日の台風12号による被災と復興を祈願して、千葉県勝浦市、徳島県勝浦町、和歌山県海南市から5000体のひな人形を里子として譲りうけたのが始まりで、以降、毎年開催されてます。
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会場に入ると、もう壮観です。

見渡す限りのひな人形に職員も、入居者さんも、

「うわぁー」「すごいね」

ひな人形の数に圧倒されました。




「よくもまあ、ここまで集めて、並べたね。」

「かたずけ大変やろね。」

と、まあ、リアルな感想が。

「しかし、すごいね。」と皆さん見入っておられました。
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皆さん、来年は… 是非、足を運んでみて下さい。圧巻です。


ひな人形の前で記念写真!
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いい顔されてますね。
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ピースサイン。 M様、ご機嫌で歌も披露してくれてました。






ひな人形の会場をあとにすると、入居者さんから、「足湯もいくんやろ~?」と笑顔が。

そう、去年に企画しておきながら、天候や、諸般の事情で行けなかった足湯。

やっとですね。すみません。



ここ勝浦漁協の岸壁にある『海乃湯』
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目の前には生鮮マグロ水揚げ日本一の勝浦漁港を眺めるかけ流しの足湯で、25人くらい利用できる広さがあり、ゆったりとくつろぐことが出来ます。




足湯につくと、「ここ、懐かしいわ。」とH様。

「潮の香りがするね。」
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目の前に勝浦の湊も見えており、「海鳥なんかも見えて風情があっていいね。」と喜んでくださいました。
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職員も一緒に入らさせて頂きました。
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最後に一枚、パシャ。 
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皆そろって、何を見ているのかな???(笑)




これから、暖かくなってきますね。

また外出して、いい思い出を作りましょうね。




ユニットリーダー宮上
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by kuroshioen | 2016-03-21 16:27 | Comments(0)

ペーパードレスショー

こんにちは。


黒潮園の早咲きの桜『大島桜』が数輪花を咲かせました。

毎年、この桜の開花が、

一足早く、春の訪れを知らせてくれます。




春の陽気が間近なクレール高森にて、

来る3月23日(水)14:30~

『ペーパードレスショー』

が開催されます。

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これは、県立新宮高校手芸部の皆さんが作製された、紙でできたウエディングドレスを披露して頂けるという企画です。去年に続き第2回目になります。

もちろん、職員もご入居者も参加する予定です。

楽しみですね~♪



お時間のある方は、気軽にお越し下さいませ。
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by kuroshioen | 2016-03-18 15:26 | Comments(0)

動物飼育始まりました。


こんにちは。


前々から、企画していた動物飼育『セキセイインコ飼育』が始まりました。
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ご入居者やご家族に事前に相談させて頂き、みなさまの賛同により企画が実現しました。
この季節。ちょうどヒナが生まれる時期です。

13日の日曜日に、以前からお願いしていたスーパーセンターオークワから、「雛が入荷しました。」と連絡がありました。
早速、入荷予定の1時間早めに覗きに行くと・・・
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「あれ?入荷したはずの雛がいない!!」
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回りを見渡すと、お客さんが、コザクラインコ2羽とセキセイインコ1羽が入っている籠を前に、どのインコを購入しようか迷って従業員さんと話されていました。
申し訳ないと思いつつ… 他の従業員さんに声をかけ、「セキセイインコ下さい!」と伝え・・。
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飼育に必要な様々な用品を購入し・・・クレールへ
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   入居者の方よりも職員の方がメロメロ~
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初日は、2時間程過ごし入居者の方々やショートの利用者の方々にセキセイインコを連れてご挨拶をして帰る。
少し成長するまでは、しばらく私の家とクレールを出勤に合わせて行き来してもらいます。  
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2日目。早番だった私は朝の忙しさの中、お腹がすいたと鳴く雛が気になりながらも、職務をこなしていると・・・



「お腹すいたんか?」と声がする・・・
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振り向くとNさんがいました。



「Nさん、餌あげてもらっていい?」と声をかけてみると・・

「かまんよ。」との返事
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さっそく・・・
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以前、インコを飼っていたNさんはなれた手つきで・・・
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インコが満腹になるまで餌をあげてくれ・・・



満腹になったインコを籠に入れて・・・・
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インコが鳴く度に籠を覗きながら・・・
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1日お世話をしてくれました
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3日目も・・・その後、
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お世話をしてくれています。





入居者のOさんは、居室へお邪魔すると…


「今日はインコちゃんは来てるの?」

「来てますよ(^^ )」

「連れてきて欲しいな。」


と言われ、結構可愛いがってくれてます。
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他の入居者の方々の反応は、触りはしなけれど、「可愛いな。」と言われたり、興味のない方など様々ですが、リビングに今までになかったインコの鳴き声や存在が、これから新たなユニットの暮らしを築き上げてくれたらいいなと思っています。

楽しみですね~♪
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ちなみに名前ですが・・・・

入居者の方々に決めてもらおうと考えていた所、

ショートの利用者の皆様が、インコに会う度に皆「ピーコちゃん!」と言われているので、

名前はピーコちゃん!に決めました
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私の家に帰れば、ピーコちゃん!の世話人は・・・
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コザクラインコのぺぺがしてくれてま~す。
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           介護職員の峯でした。




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by kuroshioen | 2016-03-16 09:07 | ユニットケア | Comments(0)

訪問者数 100000達成!!

こんにちは。

先日のことです。このブログ『クレール日記』を編集しようとログインし、ふとサイト右にある訪問者数のカウンターに目をやると・・・・
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ん???





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ということは・・・・










もう少しで100000(十万)!?




そここからしばらくパソコンに張り付き、この記念すべき100000人に私がログインしました。(笑)

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実はこのカウンター。設定の都合上、現在はパソコンからの訪問者数しか出ていないんです。多くの方々がスマートフォンからも閲覧して頂いていることを考えると・・・

訪問者数の実数はもっとすごいんでしょうね。




ともあれ、日頃からこの『クレール日記』を閲覧頂き本当にありがとうございます。引き続きお付き合いの程宜しくお願い申し上げます。
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by kuroshioen | 2016-03-11 12:27 | Comments(0)

『その人らしさと自立支援』~おむつゼロへの取り組み~

先日の介護力向上講習会和歌山分校にておむつゼロを達成し、その取り組みをプレゼンテーションさせて頂きました、その内容の一部をご紹介させて頂きたいと思います。


参照記事:介護力向上講習会和歌山分校 最終回『おむつゼロ表彰』
http://kuroshioen.exblog.jp/25023471/



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施設の概要をご紹介させて頂きました。
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この新施設『クレール高森』開設に向け、新たに作り上げる『ユニットケア』について、ユニットリーダ研修を受講してきた職員を中心に、ユニットケア推進委員会を立ち上げ、現場職員主導で開設準備に取り組んできた経緯を説明させて頂きました。
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そこで、ポイントとなるのは『24時間シート』の導入です。
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この『24時間シート』を活用し、施設の業務の時間軸でケアをするのではなく、起床、食事などそれぞれご本人の希望の時間に合わせて支援させて頂いています。
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にユニットケアでは、暮らしの継続を理念とし個々の生活リズムに合わせたケアを取り組みます。
『暮らし』=おむつ?では、私たちの目指すユニットケアとは言えません。当然、クレール高森では開設とともに『おむつゼロ』を達成したいという目標を立てていました。


そこで、最も大切なことは施設全体として、統一した考え方をもって取り組むことです。
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自立支援のケアに取り組むには情報の共有と、チームケア、他職種との連携が不可欠です。その体制づくりについて解説させて頂きました。

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おむつ外しのケアを行うにあたり、私たちが現場で使用している記録シートをご紹介させて頂き、具体的にどのように、排便リズムを把握するアセスメントを行なっているのか、そして排泄自立に向けたケアを実践しているのか解説させて頂きました。


そして今年度、介護力向上講習会和歌山分校に参加しました。
4月から新規入居者を受け入れ開始しましたが、新たなご入居居者は順調に、おトイレでの排泄自立が進みました。
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しかしこの1年を通じて、どうしてもお一人の方の排便コントロールが難しい方がおられ、おむつゼロは達成できませんでした。何とか改善できないか、諦めず、職員みんなでカンファレンスを重ね…最後の最後におトイレでの排泄が成功に至り、このおむつゼロが達成できたのです。




その排泄自立が最も難しかった事例への取り組みをご紹介させて頂きました。
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高齢者専用住宅で入居されていたが、看護師が常時不在の為、医師の勧めでクレール高森に入居となりました。御家族さんは今まで慣れ親しんだ高齢者専用住宅から転居する事は、あまり乗り気ではありませんでした。元々前施設では、夫婦で入居されていて先に旦那さんが亡くなられてています。

食事はクレールへ入居される2週間前から止められており、経口摂取されていませんでした。理由として開口しない、口の中に食事が入っても咀嚼、嚥下しないという事でした。

入居当初は点滴のみという状態でした。それまではたくさんの薬を服用されていたんですが、もう看取りという事で、入所時は薬はいっさい服用していません。



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Sさまはご覧のように常に目を閉じられており、声かけに対する応答は得られませんでした。

入所の目的は「看取り」ということでしたが、私たちはこれまでの経験から、直感的なものですが「自立支援」の可能性を感じていました。

覚醒が低ければ食事は食べることができない。覚醒が低い原因は何なのか、生活歴や入所の経緯から推測をする必要があります。

社長婦人で人生を歩まれた品のあるSさま。旦那様に先立たれ気力を失ったのかもしれません。92歳と言う年齢もあり、飲食の気力も失ったのかもしれません。
なんとなく、その背景には自身の気持ちを閉ざしているようにも見えたのです。

そういった背景で十分な水分ケアや食事の支援が難しかったのだとしたら…?という事です。



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こういったアセスメントを行い、私たちは「看取り」のケアプランではなく、再び経口摂取が実現できるよう「自立支援」にチャレンジすることにしたのです。

経口から食事を摂ってもらう為に、何より覚醒して頂くという事が重要となります。

先ず①脱水の改善への取り組みです。
入居前、高齢者住宅での点滴は1日500ccでしたが、これでは十分とは言えないため、クレールに入居してすぐに、医師に倍の1000ccの点滴を集中的に施行していただく事をお願いしました。

覚醒がとにかく低い状態でして、経口からの水分がゼロですから、完全な脱水状態です。残念ながら介護職によるケアでは手の打ちようがなく、改善は期待できません。
点滴で水分を上げた結果はすぐに出て、開眼される、声掛けにうなづくなど効果は出てきました。

点滴から1000ccと水分が身体に入り、覚醒水準が上がってきたので、次に経口からの栄養摂取への取り組みを始めました。どの食事形態がいいのか?ケアカンファレンスで話し合いを行いました。一歩目として、体力をつける為に栄養価の高い物、嚥下しやすい物として、何がいいのかを悩みました。

ご家族の情報からは、お元気な頃はゼリーやシャーベットなど甘く、さっぱりしたものが好きだったということです。そこでシャーベット状に凍らした高エネルギー飲料を提供しました。凍らす事で冷刺激により嚥下運動を促せる作用が期待できます。始めた当初から想像以上に嚥下運動もよく、ムセもありませんでした。しかし持久力に乏しく1個125ccの半量程で、口の中に溜め込み、中止するという状態でした。



次に重要なことは②注意力の向上に向けた取り組みです。
精神機能の向上には、先ず暮らしの環境への配慮が重要と考えます。そこで早期からリビングで椅子に座り直してから食事を摂って頂けるように支援しました。そしてユニットケアのメリットである顔なじみの職員が継続して関わることにより、徐々に開眼されることが見られるようになり、声かけへの応答が少しづつですが得られるようになりました。



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覚醒レベルの改善が見られてくると共に、すぐに常食での食事の評価を行いました。STに見て頂きアセスメントした結果、機能的には嚥下状態に問題ないということで、写真にあるように、Sさんの好きなチラシ寿司なら、食べて頂けるのではと思い提供を試みてみました。

その結果、口に溜め込み、咀嚼も嚥下も見られず、機能面と実際の食事としての実用性が一致せず、食事形態の選択と栄養と量の確保が思うように進みませんでした。



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このように常食への移行が難しく、結局は唯一ご本人が好まれる凍らした高エネルギー補給飲料をしばらく提供することになりました。そして、常食で得られる食物繊維を補うために、水溶性食物繊維「サンファイバー」を6月より開始しています。

表の食事の欄にあるように、ようやく3ヶ月後からゼリー食へと食事形態を上げることが出来ました。しかし、全量摂取は難しく、食事摂取量は日によるムラが大きい上に、食事時間も40分以上かかり、ユニット職員はその間マンツーマンできめ細かい支援を行なってきました。

その後、徐々に咀嚼、送り込みの改善が見られるようになり11月から粥、刻み食を食べることが出来るようになっています。




水分量摂取量に関してですが、表の5月の月平均は点滴による補液も含まれています。水分摂取量も日によるムラが大きく、カンファレンスで飲み物の種類、タイミング、ポジションなど試行錯誤しつつ取り組んできました。ようやく11月、12月で800~900mlと安定してきましたが、現状からは1000以上の摂取は難しいと判断しています。

しかし、食事形態の変化と食事摂取量の改善から、飲水と合わせた体内への全体的な水分摂取量は経過と共に上がっていると言えます。点滴が止まった6月の時点では、身体に入る水分量が一旦減り、覚醒状態が落ちる様子が目に見て分かりました。




排便の方は表にあるように、毎日、泥状便が数回パットに出ている状況が続き、排泄パターンの把握とコントリールが極めて難しく、ポーターブルトイレでの排便の成功はなかなか得られませんでした。

そんな状況の中。12月に排便失敗回数が0となり、おむつゼロを達成したのです。




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このようにおむつゼロを達成において、最後の最後まで難行した事例のSさまですが、どのようにして、おむつゼロに至ったのか、そのアプローチについて説明をさせて頂きました。


1.排便リズムが把握できない事例への対応
大体の方は生活チェック表などの帳票からアセスメントする事で排便リズムが把握できトイレ誘導、ポーター介助で座位排便成功となる例が多いです。

今回、Sさまの事例では下剤、その他の薬も何も服用していないのにもかかわらず、排便リズムの把握は出来ませんでした。毎日、何度も泥状便状の排便がある。こういったケースではポーターに座ってもらう回数を増やし、排便を拾っていく方法が効果的なアプローチであると考えられます。


2.バルーンを留置している方への腹圧

長期間の寝たきりの方の場合、腹圧がかけられないため、職員が腹圧介助をすることがあります。しかし、Sさまはバルーンをしている事から、職員から腹圧をかけるのが怖いという意見があり、実際腹圧はかけていない状態でした。

この事から、この議題を介護向上サービス員会に議題として上げ、他職種と話し合った結果、下腹部を強く押さえなければ問題ないという結論にいたり、腹圧をある程度かけて座位排便してもらう事になりました。 


3.食物繊維

泥状便が続いている事から、腸内環境を整えたいと考え、おむつゼロ施設で良く使われている「サンファイバー」を使用しました。最終的には1日45gまで増量しています。


4.食事形態の変更
11月、ゼリー食を咀嚼して食事している事から、お粥、刻みに食事形態を上げました。粥、刻み食に変更してから、便状が今まで泥状便だった物が、良便に変化していきました。
やはり、食事形態と便状には大きな関連性があるように思います。


5.職員の観点をまとめるケアカンファレンス
毎週、ケアカンファレンスでSさまの排便の経過を追っていき、どうやったら座位排便を成功できるか、その課題を繰り返し議論を重ね、経過を追って実践することをとにかく継続しました。そこで職員の観点を尊重し、チームアプローチの質を上げる事が、この排便の成功に繋がったものと思います。



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この写真は地域の幼稚園の慰問の時のものです。

可愛らしい園児とのふれあいの中で、普段の生活では発話がほとんど無かったSさまですが、初めて自ら声をかけられる様子が見られました。

この小さな発見でしたが、入所時の様子とここまでの道のりを思い返し、ここまでの回復に職員同士で嬉しさが湧き上がり、しばらくユニットで話題になっていました。

本当に嬉しかったですね。



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一方で、トイレ誘導、ポーター介助の回数が増えていくにつれ職員から「そんなに寝たきりの人を座らせてかわいそうに思える」という声も実際ありました。

何の為に、トイレでの排便を目指しているのか、まず自分に置き換えて、毎日、パットに排便してしまうのは気持ちいいですか?ユニット理念でもある暮らしの継続と考えると、元気だった頃、家ではトイレで排便していなかったですか?どんな状態であれご入居者はトイレで排便したいと思っていると思います。

かわいそうだからトイレに座らせないというのは逆にその人の尊厳を無視してる事だと思います。

そういった、疑問を持つ職員には、この取り組みにはニーズがあり、それに僕達職員は答えていくという説明をさせて頂いています。このSさまも排便成功した事を、御家族に報告すると大変喜ばれていました。Sさまは前施設でも何年間もの間パットに排便する生活を送ってきました。

入居当初は御家族は慣れ親しんだ前の施設で、最後を看取りたいという思いがあったと思います。別にクレールに入居しなくてもいいという考え方でした。入居して少しずつ、元気になっていくSさま姿を見て、徐々に信頼されるようになり、今では御家族から本当に感謝されています。僕達が行っている「自立支援」は間違っていない事を再認識出来ました。

日頃は目を閉じて、お話しをされることは殆どありませんが・・・  静かに過ごされ品のある方です。
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Sさまのお部屋です。
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このように、お部屋ではご家族にお持ち頂いた馴染みの家具と、好きなお花に囲まれ静かに過ごされています。
普段は目を閉じておられますが… テレビの音が遠く聞こえているものと思います。

ここクレール高森には『その人らしい暮らし』があるように思います。



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これは、クレール高森でお誕生日を迎えられたSさまに、職員からプレゼントさせて頂いた『寄せ書き』です。お部屋に飾られています。

ご家族はもう、誕生日を迎えることはできないと思っていたと話されていました。



このように92歳で食事を食べられなくなり… 終末期を迎えられたと判断された方が、普通に食事を食べられるまでに回復されたことは、ご家族や医師の考えを遥かに超えた、想像もできないものでした。

しかし私たちはこれまでの経験から回復の可能性を感じ、かなりハードルが高いことを承知でチャレンジしました。入居時には医師とは違った私たちの見解に、ご家族の少し困惑する表情が印象的でした。今ではそれまで以上にご家族の信頼を頂いていることは言うまでもありません。そしてこの取り組み私たちの大きな自信にもなりました。



『暮らし』の継続を理念としたユニットケアですが、今後も幅広い視点からご入居者の『その人らしい暮らし』を考え、支援をしていきたいと思います。


ご清聴ありがとうございました。以上です。
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by kuroshioen | 2016-03-09 11:13 | Comments(0)

介護力向上講習会和歌山分校 最終回『おむつゼロ表彰』

こんにちは。

先日、2月23日。和歌山県老人福祉施設協議会が主催する、介護力向上講習会和歌山分校の第6回(最終回)が開催されました。



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和歌山県下の21施設が、年6回の講習会に参加しおむつ外しや認知症の改善などの自立支援の理論を学び、施設で実践した事例を発表して検討会を行うものです。

今年度、私たちの法人からは、黒潮園、クレール高森ともに参加しています。




先日、このクレール日記でもご報告させて頂きましたように、今年度初めて参加させて頂いたクレール高森ですが、『おむつゼロ』を達成することができました。

参照記事:『おむつゼロ達成』
http://kuroshioen.exblog.jp/24864039/




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おむつゼロ達成の認定表彰を受ける東介護主任
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最終回の今回は、その認定表彰を受けるとともに、おむつゼロを達成した施設の取り組みとして、30分の時間を頂きプレゼンテーションをする機会を頂きました。

発表する東主任は、今年度の個人目標に「施設外の場でのクレールの取り組み発表にチャレンジしたい。」とあったのでいい機会となりました。(とは言え前日には普段に見ない相当な緊張が…)




事前の打ち合わせでは、何となくこんな感じで、取り組みの様子を紹介できたらいいね。とイメージしていたんですが…いざスライドにまとめる作業となるとそうは簡単にいかないものなんですよね。

最終的に自分たちの納得いく形に完成したのは前日の夜。
いや、日が変わった当日の夜1時でした。(笑)






プレゼンテーションでは、まずは施設で活用するアセスメントに必要な情報を収集するシート類の紹介から、毎週実施するカンファレンス、月1回の委員会など施設の取り組み体制について説明させて頂きました。
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ユニットケア施設では、少人数ケアのため個々の状況を把握しやすい環境にあると言えます。しかし、これに合わせて職員配置も少ないため、勤務体制上どうしても情報の共有が難しくなるほか、個々の職員の観察力や技術が求められてきます。

本人の嗜好や希望といった暮らしの個別支援に主眼がおかれるユニットケアですが、個々の排泄リズムなど身体状況を把握したアセスメントには、このような帳票類や仕組みづくりは大変重要となります。

私たちは「その人の暮らしの支援」と、課題をアセスメントし改善する「専門性のあるケア」の実践が、どちらも高い次元で実現できて初めて「質の高いケア」ができるものと考えています。
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ここを両立できていることが、クレール高森のケアの強みだと思いますね。




1年間を通じて、この最終回まで、どうしてもおむつゼロが達成できなかったことを、先日のブログ記事『おむつゼロ達成』でお話しましたが、次いでその方の事例について詳細を解説させて頂きました。

その発表に会場の多くの方々が聞き入り、大変好評をえるものとなりました。



講師の李先生を始め、壇上に助言者として登壇されている他のおむつゼロ施設の方からも、積極的なご意見や質問を頂き… そこには、あの前日の緊張がどこにいったのかと思う程に、しっかりと説明する東主任の姿があり、この研修を通じて大きく成長されたことにとても嬉しく思いました。
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今回、最終回を終え… 参加したスタッフの出張報告書にも様々な感想が書かれていました。


「しんどい一年ではありましたが、モチベーションもスキルも上げることができました。」

「参加施設の中では平均水分摂取量はワースト2位と数字で見ると悪いですが、黒潮園はこの数年かけてこの講習会だけでなく嚥下、排泄の医学的基礎知識、ポジショニング、シーティング等も学んでいるので、バランス良く色々な角度から利用者を観察できる人材が増え、現場で自然に会話されているなど、ケアの基礎が浸透しているように感じます。」

「他施設の話を聞くと、施設自体が本気で取り組めていない、職員と看護師や医師との連携ができていない施設が多いと感じました。私たちは医師や看護師との溝は感じません。本当に恵まれている施設だと思います。」

「クレールの発表を聞き、取り組み内容、素晴らしさをあらためて感じることができ、誇らしく感じました。」


などなど… 




『おむつゼロ』の達成はあくまでもケアの質を実証するもので、一つの通過点だと思います。

最終回を迎え、ゼロを達成した東主任、また助言者で壇上に上がった北村主任、また今後の現場の要となる西友紀、西裕也、深瀬副主任、それぞれがこの1年を通じて学んだこと、感じたこと、他施設の状況を知れたこと、個々に様々な成長があった講習会であったと思います。

そして私たちの取り組みの積み重ねが確実に高いレベルに向かっており、目指す『質の高いケア』が形になっているものと思います。そして県下の施設を牽引していくだけの実力をもった施設へと確実に歩みを進めていることを感じることが出来ました。

このような機会を頂いたことに感謝するとともに、この講習会に参加させて頂き本当に良かったと思います。

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今回の事例発表の内容は以下に掲載させていただきます。
参照記事:『その人らしさと自立支援』
      ~おむつゼロへの取り組み~
http://kuroshioen.exblog.jp/25023452/
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by kuroshioen | 2016-03-07 13:44 | Comments(0)

日本一の『ひな壇』!?

3月3日は『ひな祭り』の日


クレール高森の玄関を通ると・・・

ひな祭りの歌が聞こえてきます ~♫~♪

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先日、飾り付けたロビーの雛人形を囲んで音楽療法が行われていました。





私たちも先日、すったもんだして完成させた『雛壇』ですが…

今日は面白いものをご紹介します。



『日本一高いピラミッドひな壇』です!!
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31段 7m

埼玉県鴻巣市で開催されている「鴻巣びっくりひな祭り」で展示されているものです。




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このひな壇の制作ですが・・・
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ホント大変そうです。私たちの比ではないですね。(笑)
『鴻巣びっくりひな祭り』公式ホームページより


いったい何体の人形が飾られているんでしょう?
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2,400体以上あるとか・・・

クレールの雛人形も地域の方より寄贈頂いたものですが… この「鴻巣びっくりひな祭り」で飾られているひな人形は全て、家庭で要らなくなったものなど寄贈されたものだそうです。





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ご入居さまは、雛人形を囲んで季節の歌を歌い『ひな祭り』の一日を過ごされました。






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by kuroshioen | 2016-03-03 18:54 | Comments(0)