クレール日記

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施設見学『紀伊てまり苑』常食率100%!!



こんにちは。


先日、和歌山市にある特別養護老人ホーム紀伊てまり苑へ施設見学に行かせて頂きました。
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利用定員50名 ショートステイ利用定員10名



紀伊てまり苑さんとは、おむつ外しや歩行、常食での食事など自立支援に取り組む、「介護力向上講習会 和歌山分校」(和歌山県老人福祉施設協会主催)という講習会でご縁がありました。

森典子施設長を始め、講習に参加する職員さんの自立支援に対する熱意が素晴らしく、見事に『おむつゼロ』を達成されています。

講習会での熱意と積極的な姿勢に、参加していた森沢介護職員が「是非、施設を見学させて欲しい!」と、森施設長に申し入れたことがきっかけで、施設見学を受け入れて頂く運びとなりました。





私たちもおむつゼロ施設として『自立支援介護』に取り組んでいます。

またこのブログでも常にアクセス数が多い記事『間違った高齢者の嚥下食』でもお話をしていますが、すぐに食事形態を刻んだりペーストにしてしまう高齢者ケアの現状に大きな課題があると考えています。そこで常食の提供を前提とした自立支援介護が重要と言えます。

『間違った高齢者の嚥下食』http://kuroshioen.exblog.jp/24013866/





紀伊てまり苑さんは、胃ろうや鼻注の方を除けば、常食提供率がほぼ100%ということです。

素晴らしいですね!!






ロビーに入ると・・・

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全国老人福祉施設協会から認定された『おむつゼロ達成証明書』とクリスタルの盾が飾られています!


また・・・

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自立支援介護を法人グループ全体に広げて取り組み、その実践発表を行った内容も掲示されていました。

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施設の中でどのような取り組みがされているのか、地域の方が知ることはなかなか難しいですよね。内容の可視化は重要です。

手作り感が温かい感じがしていいですね~。






早速、


会議室での意見交換会。




平均介護度 4.1 (平成29年6月現在)

日中おむつ使用率 2.08%

一日平均水分摂取量 1476ml

常食率 89.58%
(経管栄養の方を除けばほぼ100%)
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今回、お忙しい中、大勢のスタッフの皆様に迎えて頂き、業務中にも関わらずお時間をつくって下さいました。




紀伊てまり苑さんの何が凄いかと言いますと・・・ 現場職員のバイタリティです!!

自施設の取り組みを役職をもった方が説明されることは良くあると思いますが、現場職員の方々それぞれが口々に自信をもって話をされます。

その姿はとても素晴らしいと思います。ケアのエネルギーの源ですね。




我が職員たちは少し圧倒されている感じでした。(笑)
(これも大切!!)







森施設長は介護力向上講習会の講師であった国際医療福祉大学教授竹内孝仁先生の提唱する「竹内理論(4つの基本ケア)に間違いがない。」と重要視され、「そのセオリー通りに施設全体として取り組んでいる」と強く話されていました。

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「常食提供が最も安全な食事形態」という理論のもと、自立支援介護に取り組んだ結果、誤嚥の心配どころか逆に誤嚥性肺炎が激減。またインフルエンザも流行もなくなり、年間の入院するご利用者や死亡退所する方が明らかに減ったとのことです。

それだけでなく、「看取りの方もいなくなった。」とお話されていたことが大変興味深かったですね。



取り組み前は、老衰に合わせて徐々に食事を落としていき、誤嚥などの恐れから最終的には食事を止めてターミナルを迎えていたが、常食提供を徹底することで、最期まで歩いて、トイレも行き… いよいよとなって、数日で逝かれるという事です。

高齢者ケアのの理想です。

これには色々な疑問が浮かび…もっともっと知りたい!!と思いましたね。








そして、昼食の様子を実際に見学させて頂きました。
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介護度4・5の比較的重度な方が集まる食堂を見学しましたが、実際にほとんどの方が常食を食べられていましたね~。もちろん椅子に座り替えができる方は椅子に座って食事です。








おっ!!


これは、もしかして・・・・



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介護力向上講習会の事例検討会で、幾度も話題となった下肢運動機器『イージーウォーク』





実際に使用させて頂きました~♪
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全員離床し、「歩行」やこのような「足踏み運動」を行って、昼間の活動性を向上するケアに取り組むと、夜間にしっかり眠るリズムができて、失禁者がいなくなったという事です。 

夜間のおむつ交換業務は職員の労務負担となるだけでなく、ご入居者の安眠妨害となるので出来るだけ減らすことが重要ですよね。






お湯のない『足湯』?
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「これなかなかいいですよ~」・・・



どれどれ!!
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森沢職員もホッと一息。「いい湯だなぁ~♫???」






居室は従来型4人部屋を中心に、一部改修による個室があります。
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他にも色々とお話を聞くことができました。





ユニットケア施設では『暮らし』を基本と考え、よく施設で見かける「おむつカート」を廃止し、トートバックに用具を入れる等、尊厳に配慮した排泄ケアに取り組んでいます。

紀伊てまり苑さんは従来型施設ですが、「おむつカート」を廃止しています。





おむつゼロということは… 全員おトイレでの排泄ケアを行うので、日中はおむつカート不使用と言うことです。

なるほど… そうですよね!





また、誤嚥性肺炎が減少した理由は、常食をしっかりと噛んで食べることだけでなく、食後もずっと座ってもらって、また水分をしっかり撮るので、咽頭に食物残渣が残らないことや、逆流性の誤嚥も防げているのでは?とのことです。

体調に配慮して食後にベッドで休んで頂く事は、逆に考え直すとも必要ですね。

肺炎は日本人の三大死亡疾患の一つですから… 常食提供と寝かせきりにしない介護は重要です。






私たちも「質の高い専門性のあるケア」にこだわりを持って、ケア改革に取り組んできました。


しかし物事の積み重ねを継続することで、


どうしても現状維持となってしまうことがあります。


現状維持は退化・・・






組織はトップ次第!!


私を筆頭に参加した職員は多くの刺激を頂くことができました。


引き続き高みを目指し『高齢者ケアのあり方』を追求していきたいと思います。




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今回、ご無理申し上げ8名もの見学者を迎えて頂き、本当に有難うございました。


この場をお借りして厚くお礼申し上げます。






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by kuroshioen | 2017-11-10 18:14 | Comments(0)