先日、クレール高森でご家族にお泊り頂ける…
ツインルーム「ゲストルーム」を紹介させて頂きました。
実はもっと身近なツインルームがあるのです。
それは・・・
各居室です。
ユニット型特養の施設基準に定められいる居室の広さは10.65㎡です。
(洗面設備スペ ース 含む。トイレ面積除く)
当然、クレール高森の居室も11.14 ㎡と施設基準を満たしています。
これは約6帖半のお部屋と同じということになります。
今回、黒潮園からクレール高森に一時入所をして頂いているある入居者のご家族が、
こうおっしゃいました。
「こんな素敵で落ち着く施設なら、いつでも気軽に来れますね~!」
「寝袋でも持ってきて、お部屋に泊まらせてもらっていいですか?」
そうなんです。ユニットケアだからこそできることは、入居者のお部屋が個室のため、同じ部屋で
寝泊りもできるんです。まさにツインルーム!! これは4人部屋の従来型施設では考えられないことです。
せっかく個室になったので、身近にご家族がお部屋でお泊りいただけるよう、簡易ベッドを用意したいと思っていた所でした。
この環境が生むユニットケアの効果を、ご家族さまから感じ取って頂けたことは嬉しかったですね。
ユニットケアの狙いの一つですから・・・。
そのお話をすると・・・
「もう施設に入れてしまうと、朝目が覚めた時にお母さんの顔を見るということは、もう二度とできないと思っていました…。」
家族がともに目覚めの朝を迎える。これは「そこに暮らしがある」ということです。
このように住まいという設えは、ご家族とご入居者の距離を自然に近づけてくれるのです。
施設=病院という雰囲気が、「面会の手続きをして… 」とご家族の出入りが自由というイメージを損ないます。従来型施設と比較して、ご家族の面会数に差が出るというデーター報告もあります。
今日も面会の方が、ご入居者とお部屋(個室)で、ゆっくりと過ごされていました。
また・・・
「こんな素敵な施設なら、私も心から入所を喜べます」とおっしゃっておられました。
ご家族によるご自宅での介護はどうしても難しい事情があり、入所を余儀なくされるというケースが多くあります。そこでご家族も大変葛藤されます。悩まれ…どこかに罪悪感というか、心に引っかかるものがあったというお話も耳にします。
ご家族による24時間の介護は心身ともに負担となり継続は難しいものです。このご家族は生活の関わりとして毎日、食事の時間に施設にお出で頂き、お母様の食事を介助されています。
従来型施設の場合は、その居場所を遠慮され、居室ではなく会議室といった別室での食事介助を希望されていました。ユニットではリビングでスタッフに自然にとけ込み食事の時間を過ごされます。
自家製のジュースを持参され、食器をユニットキッチンで普通に洗われるなど… その様子が何の違和感もなく自然で、とても過ごしやすい雰囲気が伝わってきます。
ユニットケアが目指す、施設であってもご入居者とご家族、そして地域との距離をより近いものとするということが一歩近づいたかなぁ…と感じることができました。
ついでに・・
各ユニットに設けているテラス。
「今度、お友達とケーキを持参してここでお茶していいですかぁ・・?」
もちろん大歓迎です。
空間・環境・・・ 人 入居者、ご家族、そしてスタッフに及ぼす影響を色々と感じています。
大人数ケアとユニットケアのそれぞれの長所と短所も経験しています。また次の機会にお話したいと思います。